走り出して1.5ヶ月、最長でも5kmしか走ったことのない私が、初めての10km大会に挑んだ日の話です。
こんにちは、ハルlaboです。30代のデータアナリストで、筋トレ・ランニング・水泳を週3〜4回続けています。今こうして「続けている」と書けるのは、最初の3ヶ月でたった1回の大会を走り切ったことが、想像以上に大きな分岐点になったからです。
30代がランニングを始めて3ヶ月:距離より頻度で「続く習慣」になった理由 でも触れましたが、私はランニングを始めて1.5ヶ月のタイミングで、初めての10km大会に申し込みました。今回はその大会当日のリアルと、走り切ったあとに自分の中で起きた変化の話です。
走り切る瞬間より、走り切ったあとの自分が変わった。
走り出してすぐ大会を予約した理由:家から近い・無理のない短距離を選んだ
結論:走れるようになる前に申し込んだ。「家から近い・10kmか5km・初心者OKの中規模」の3条件で選んだ。
ランニングを始めてすぐ、まだまともに長距離を走れない状態で、1.5ヶ月先の大会に申し込みました。「速くなってからエントリー」ではなく、走れる前にゴールを置いてしまう——これは 習慣化が続かない人に共通する3つのミス で書いた「ゴール先行」の実装です。
選んだ大会の条件は3つでした。
- 家から近い・電車で行ける範囲:当日の移動でエネルギーを使い切らない
- 距離は10kmか5km:いきなりフルやハーフではなく、初心者が無理せず走り切れる短距離
- 規模は中くらい・初心者歓迎の空気:いきなりガチ勢の大会に飛び込まない
ランニング大会の検索サイトで近所のレースを探してみたら、この3条件に当てはまる大会が、たまたま1.5ヶ月後にありました。走れる自信より、参加しやすい条件で選ぶ——大会選びは、これくらい力を抜いた基準でちょうどいいと思います。
1.5ヶ月で何をやったか:週2×5kmだけで本番を迎えた
結論:練習は「週2回・5kmまで」だけ。10kmは未踏のまま本番当日を迎えた。
胸を張れる量ではありませんが、正直に書きます。1.5ヶ月の間、5kmより長く走ったことは一度もなかった。
| 項目 | 私の実際の練習量 |
|---|---|
| 頻度 | 週2回 |
| 距離 | 1回あたり最長5km |
| ペース | 計測なし |
| 累積走行距離 | 50km未満 |
本番は10km。5kmしか走ったことがない人間が、いきなりその倍を走るということです。今振り返れば無謀ですが、当時の私は「練習で5km走れるなら、本番のテンションでなんとかなるはず」と漠然と信じていました。
装備はもっと適当でした。シューズは何年も前から持っていた普通のランニングシューズ、買い替えなし。ウェアも普段の運動着、補給食は何も持たず。
結果として、当日シューズのソール(底)が剥がれかけるというアクシデントも起きました。練習中なら自分だけの問題ですが、大会だと他の参加者やコース運営の人に迷惑がかかる可能性もある。出る前に装備の最低限のチェックはしておくべきだったと、走りながら反省しました。
装備で完璧を目指す前に、一度走ってみる。足りなさは走った後で見える。
当日の様子:スタート前・走行中・ゴール後
結論:ガチ勢だけの空気を想像していたら、ラフな服装の初心者も多くて、緊張のほとんどは杞憂だった。
当日の流れを、時系列で書きます。
スタート前——「ガチの大会」の空気は思ったより薄かった
会場に着いた瞬間、「場違いだったらどうしよう」という緊張に襲われました。マラソン大会というのは、サブ4ランナーが本気の顔で集まる場所だと、勝手にイメージしていたからです。
ところが見渡してみると、ラフな服装の人・初心者っぽい人が、思った以上に多かった。中には Tシャツに短パンの私服に近い格好で来ている人もいて、「これなら自分も浮かない」と肩の力が抜けました。
一人参加の人も、想像以上にいました。誰かと一緒に来なきゃ気まずい、という空気でもまったくなく、各自が自分のペースで準備をしている感じです。
走行中——周りに引っ張られて飛ばしすぎた
スタートの瞬間、周りのランナーがいっせいに走り出します。その流れに引っ張られて、自分のペースを忘れて飛ばしてしまった。これが当日の最大の失敗です。
ペースを意識して走るのは、その日が初めてでした。練習では「気持ちよく走れる速度」で走っていただけ。だから「他人の速度に合わせる」という発想自体がなく、結果として前半で脚を使い切ることに。
後半は完全にバテました。歩きたくなる脚を引きずって、それでも歩かない。当日の目標は「タイムを出すこと」ではなく「歩かないこと」だったので、それだけは守ろうと思っていました。
救われたのは、周回コースだったこと。折り返しの位置で、すでに復路を走っている速い人たちが、すれ違いざまに「ナイスファイトです」「もう少しですよ」と声をかけてくれた。
これが本当にありがたかったです。速い人が遅い人に声をかけてくれる大会の空気は、想像していた「ガチ勢の競争」とはまったく違いました。
ゴール後——おかきが、今も超えられない味
ゴールテープを切った瞬間、何が嬉しいか説明できないくらい、ただ「走り切った」という感覚だけがありました。タイムは1時間半(90分)。10kmを90分なので、ペースとしては決して速くありません。
そして、ゴール後の受付で配られたおかき。これが今でも忘れられない味なんです。月並みな話ですが、あれ以上美味しいお菓子を、それ以降一度も食べたことがない。コンビニで似たものを買っても、絶対にあの味にはなりません。
たぶん、初めて限界を超えて走った直後に、最初に食べた食事だったから。脳と体の状態が、味覚にあれだけ強い記憶を残すんだ、と知った瞬間でした。
走り出して1.5ヶ月の自分が、10kmを歩かずに走り切ったという事実が、その後の3ヶ月を大きく変えました。次にその話を書きます。
「思ったより走れた」が次の3ヶ月を変えた:5km以上に抵抗がなくなった
結論:10kmを走れた事実が「自信のスイッチ」になり、5km以上の距離に対する心理的な壁が消えた。
走り切った夜、不思議な感覚がありました。自分にも、できる。
これまでの私は、運動を続けては止まり、続けては止まりを繰り返してきた人間です(過去の話は 継続ラボはじめました に書きました)。「自分には続かない」「長距離はムリ」というのが、長年染みついた自己イメージでした。
そこに、たった1回の10km完走が、ヒビを入れました。
5km以上を走ることへの抵抗が消えた
具体的な変化は、明確でした。大会前まで、5kmを超えて走るのは「特別なこと」だった。練習でも5kmまで、と無意識に上限を引いていた。だから「今日は7km走ろう」とは絶対に思えなかったんです。
それが、10kmを走り切った瞬間から、5km以上の距離が「普通の範囲」になりました。
- 大会前:5km走ったら「今日はよく走った」
- 大会後:7kmでも8kmでも「特別なこと」じゃなくなった
走れる距離の天井が、自分の中で物理的に押し上げられた感じです。1度走った距離は、もう自分の射程に入る——これが大会のいちばん大きな副産物でした。
距離・時間を伸ばしたいという意識が芽生えた
もうひとつの変化が、「もう少しだけ伸ばしてみたい」という気持ちです。
それまでは「外に出るだけ」が目標で、距離もタイムも見ていませんでした。それが、走り終わったあとに「今日は7km走れたな、次は8kmいけるかな」と考えるようになった。
これは 30代がランニングを始めて3ヶ月:距離より頻度で「続く習慣」になった理由 でも書いた「内側の動機が芽生えた瞬間」です。タイムを意識し始めたのも、ちょうどこの頃から。小さな自信が、次の小さな行動を引き出す——大会1回分の効果は、3ヶ月続く燃料になりました。
これから初めて10kmに出る30代の人へ:3つだけ伝えたいこと
結論:「ガチ勢空気を想像しすぎない・スタートで飛ばさない・貴重品は身につける」の3つで、ほぼ大丈夫。
最後に、これから初めて短距離マラソンに出る人に、3つだけ。
① ガチ勢ばかりの空気を想像しすぎない
参加してみるとわかります。初心者・ラフな服装・一人参加、全部当たり前にいます。むしろ大会自体が、初心者をあたたかく迎えてくれる空気でした。これは事前に知っておくと、緊張がだいぶ和らぐと思います。
② スタートで飛ばさない
これが私の最大の失敗です。周りの速度に引っ張られると、前半で脚を使い切ってしまう。最初の2kmは「これでいいの?」と思うくらい抑えて走るのが正解だと、走った後で気づきました。
③ 荷物は各自管理が前提。貴重品は身につける装備で
中規模以下の大会だと、荷物は預けるのではなく、自分で管理する形式のことが多いです。一人参加なら、財布・鍵・スマホは小型のランニングポーチかアームポーチに入れて、身につけて走れる準備をしておくと安心です。
走り出して1.5ヶ月、最長5kmしか走れなかった人間が、10kmを歩かずに走り切った。タイムは1時間半。今振り返ると、準備は無謀、装備は適当、走り方も雑でした。
でも、走り切れた。そして走り切れた事実だけが、その後の3ヶ月の燃料になった。
これからランニングを始める30代の人がいたら、「先にエントリーする」だけは早めにやってみてください。練習量より、ゴールがカレンダーにある状態のほうが、続けるための力になります。
続けているだけで、十分すごい。
ハルlabo

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